M&A・事業承継支援をリリース — 承継ニーズのスクリーニング、案件台帳と DD チェックリスト、複数手法による公正価値算定レポート。企業価値担保権は実行手続の進行管理と自己査定用要約を追加
地銀の本部 M&A デスク・渉外と M&A 仲介・FAS 向けに「売り手側の説明責任」の道具を追加しました。企業ごとの承継プロファイル(経営者年齢・後継者・意向・株式分散・経営者保証)から承継ニーズを点数化して一覧にし、案件台帳(売り手 / 買い手、段階、DD チェックリスト 6 分野)で進行を管理し、既存の企業価値評価に年倍法(時価純資産 + 営業権)を加えた公正価値算定レポート(Word、ハッシュを監査証跡に固定)を出せます。企業価値担保権には実行手続 5 段階の進行管理と、金融庁「基本的な考え方」の適切性 3 要件に沿った自己査定用要約を追加しました。評価の財務データに棚卸資産・売上原価が加わり、バリューアップの在庫指標トリガーが評価データから発火します。
M&A・事業承継支援をリリース
2026 年 9 月 12 日、refinancier に「M&A・事業承継支援」を追加しました。 対象は地方銀行の本部 M&A デスク・渉外担当と、M&A 仲介・FAS です。売却側が買い手に価値の根拠を説明するときに苦労する「複数の評価手法の結果と前提を一枚にまとめ、改ざんされていないことを示す」ことに絞っています。
この記事の要点
- 承継ニーズのスクリーニング: 企業詳細の「事業承継」カードに経営者の年齢・後継者の状況・承継意向・株式の分散・経営者保証を記録すると、承継ニーズを点数化(高・中・低)してポートフォリオ横断の一覧に並べます。バリューアップ分析の「MBO・事業承継」施策は、このプロファイルからトリガーが発火します
- 案件台帳と DD チェックリスト: 売り手 / 買い手の立場、株式譲渡・事業譲渡・合併・MBO の種別、ソーシング → NDA → 意向表明 → 基本合意 → DD → 最終契約 → クロージング → PMI の段階を管理します。DD チェックリストは財務・税務・法務・労務・事業・IT の 6 分野 24 項目を雛形として投入し、案件ごとに状態・担当・メモを残せます。段階の変更と DD の更新は監査証跡に記録されます
- 公正価値算定レポート(複数手法によるレンジ): 既存の企業価値評価(PER 法・PSR 法・純資産法・DCF 簡易法・無形資産プレミアム)に、中小 M&A の実務で使われる 時価純資産 + 営業権(年倍法、2 / 3 / 5 年の感応度) を加え、SOTP 事業別評価があればそれも並べます。手法ごとの前提と重み、レンジ(下限・中央値・上限)、企業価値から株式価値へのブリッジ(有利子負債・現預金・非事業用資産の入力があるとき)、買い手への説明ロジック(価値の根拠とリスク要因)、前提と限界を Word に出力し、SHA-256 を監査証跡に固定します。本レポートは複数手法の結果を整理したもので、価格の妥当性に関する意見(フェアネスオピニオン)ではありません
企業価値担保権 v2
- 実行手続の進行管理: 申立て(法 61 条・83 条 1 項)→ 開始決定(89 条 3 項 3 号)→ 管財人選任(109 条・113 条)→ 事業譲渡の許可(157 条)→ 配当(166 条・施行令 2 条)の 5 段階を契約ごとに記録します。事業譲渡価額が確定すると実行シミュレーションをその価額で再計算して紐づけ、配当の実額と試算の差を残します。労働者とのコミュニケーションの 3 接点(裁判所の通知・管財人の情報提供・意見聴取)は準拠マトリクスの項目になりました
- 自己査定用の要約: 金融庁「企業価値担保権付き融資の評価や引当の方法等に係る基本的な考え方」が各行に求める適切性 3 要件(融資方針の共有、将来見通しを把握する態勢、事業の見通しが想定範囲内で推移していることの疎明)の疎明材料を、契約の台帳(報告受領・伴走記録・事業計画と実績・実行シミュレーション)から決定論で要約します。計画に対する実績の下振れ許容幅は組織ごとに設定でき、Word 出力とスナップショット保存(事後検証用)ができます。債務者区分や引当率の判断は行いません
- Partner API: 参照専用スコープ
collateral:readで、担保契約の準拠状況・実行シミュレーション・実行手続・自己査定用要約を外部システムから読み取れます
評価とバリューアップ
企業価値評価の財務データに 棚卸資産・売上原価 が加わりました。評価からバリューアップ分析へ進むとそのまま引き継がれ、在庫回転率・売上原価率・CCC のデータ根拠トリガーが評価データから発火します。
画面
ナビゲーションの「ポートフォリオ管理」に「M&A・事業承継」を追加しました(Enterprise プラン以上)。企業価値担保権の契約詳細は「実行手続」「自己査定」を加えた 8 タブになり、自己査定の設定は管理画面の担保設定にあります。