製品更新 2026年9月11日
試算表ファイルの取込をリリース — 会計ソフトを問わず PDF / Excel / CSV の残高試算表から月次・年次の実績データを作り、コベナンツを自動判定
借り手から受け取った残高試算表(PDF / Excel / CSV)を企業詳細からアップロードすると、勘定科目を決定論で名寄せして実績データ(売上高・売上原価・営業利益・当期純利益・EBITDA・総資産・純資産・有利子負債・棚卸資産)に保存し、コベナンツを自動判定します。弥生会計と freee の試算表 PDF で実測済み。未割当の科目は画面で割り当て、組織の辞書に学習されます。企業価値担保権の契約がある企業では、月次試算表の報告受領にも紐づきます。
試算表ファイルの取込をリリース
2026 年 9 月 11 日、企業詳細に「試算表の取込」を追加しました。 借り手の月次・年次の残高試算表をアップロードするだけで、モニタリングの実績データが作られ、コベナンツの自動判定と企業価値担保権の報告受領台帳まで流れます。手入力の月次実績を無くすための機能です。
この記事の要点
- 会計ソフトを問わない: 弥生会計「残高試算表(月次・期間)」と freee の試算表 PDF(単期・前期比較)の両方で実測しました。Excel(.xlsx)と CSV(UTF-8 / Shift_JIS)にも対応します。画像だけの PDF は Azure Document Intelligence(Japan East)で表を抽出します
- 決定論の名寄せ: 勘定科目名の空白・全角半角・記号を正規化し、「売上高合計」「営業損益金額」「当期純損益金額」「資産合計」「純資産合計」などの合計行を優先、無ければ「短期借入金 + 長期借入金 + 社債 …」のように勘定科目行を合算します。LLM は使いません。減価償却費の行が無いときは EBITDA を空欄にし、営業利益で代用しません
- 人が確認してから保存: 読み取った値・採用した行・期間(月次 / 年次)を画面で確認し、必要なら上書きできます。借入金や預金に見える未割当の科目は列を選んで割り当てられ、その割当ては組織の辞書に学習されて次回から自動で当たります
- 下流に自動で流れる: 保存すると既存のコベナンツ自動判定(自己資本比率・DE レシオ・有利子負債/EBITDA・在庫回転日数など)が動き、抵触があればその場で表示します。企業価値担保権の契約がある企業では、月次試算表・年次決算の報告期日を「受領」にし、実績データと原本ファイルを紐づけます
- 監査証跡: 取込 1 回ごとに、読み取った値・上書き・割当て・紐づけ先が改ざん防止の監査証跡に残ります。実績一覧には出所(手入力 / 試算表取込 / Partner API)のバッジが付きます
使い方
企業詳細の概要タブ「試算表の取込」→「試算表を取り込む」からファイルを選び、「解析する」→ 値と期間を確認 →「実績として保存」。取込履歴はカードに残り、モニタリング画面で実績とコベナンツを確認できます。
位置づけ
金融庁の「企業価値担保権付き融資の評価や引当の方法等に係る基本的な考え方」は、事業の見通しが想定の範囲内で推移していることを疎明する態勢を求めています。試算表の取込は、その疎明の元になる月次実績を、担当者の転記作業なしに台帳へ残すためのものです。会計 SaaS(freee 等)の API 連携は、この取込経路の上に載る差し替えとして続けて提供します。